お家の外壁塗り替え、DIYではダメ?

姫路市にて外壁塗装・屋根塗装を承っております、スザキペイント株式会社の前田孝行です。

今ではすっかり市民権を得たDIY。週末にはホームセンターや100円均一ショップで材料をそろえて、インテリアなどの製作に精を出す方が増えているように思います。
現在は手軽に始めることもできるので、性別や世代を選ばないのも魅力の一つでしょう。

しかし、「なんでも自分でやってみる」というのは、やはり限度があります。
外壁塗装のお見積りをいただいた際に、見積書の金額を見て「これくらい高いなら自分でやったほうが……」と言うお客様が増えてきました。以前はそのようなことはなく、ごく最近の流れです。
ある意味たくましいですが、塗装業に長らく従事してきた身としては危険に思います。

こちらの記事では、外壁塗装をDIYで行おうとしている人に考え直してほしい、その危険性とおすすめしない理由についてまとめてみました。
後悔する可能性が高いので、ぜひ参考にしてみてください。

■ダメな理由1:安全性に対する認識が低い

おすすめしない理由の1つは、安全性に対する認識が不足していることです。
これは単に、何もわかっていない素人だから危険というわけではありません。普段気を付けている私たち職人でも作業に危険が伴うので、事故に遭う確率が段違いに高いからです。

・高所の作業は墜落の危険がある

主に建設業では、工事の際に安全に作業ができるよう、環境や整備をしっかりとそろえます。というより、安全確保のために法律が定められており、時代が下るにつれて改正が進んで、基準が高く設定されています。
安全のための講習を受ける必要もありますし、2メートル以上の場所での作業は足場を組んで、さらに高い6.75メートルではフルハーネスを装着しなければなりません(2022年より)。

しかし、普段建設系に関わりの少ない方は、このようなルールを知りません。
脚立やはしごなどを立てて、不安定な足元で塗装しようと試みます。
墜落事故は普段から作業を行っている人間でも頻発しているものなので、DIYであればなおのこと、墜落の危険が高いのです。

・シンナーの取り扱い

外壁塗装の塗料は、大きく水性か油性かに分かれますが、油性の取り扱いは注意が必要です。
油性塗料はシンナーなどの有機溶剤で希釈して使用する塗料です。このシンナーは吸い続けると吐き気やめまいのほか、重度になると視神経に障害が残ることもあります。

このような有機溶剤を取り扱う業者は、「有機溶剤等健康診断」という特殊な健康診断を半年に一度受けなければなりません。それほど取り扱いには慎重な姿勢が求められますが、今では普通の方でも簡単に手に入ります。

もちろん、屋内よりも屋外の使用のほうが危険は少ないですが、慣れていない方による作業には時間がかかります。職人であれば約3週間のところを2か月かかることもあるので、油性塗料を使えば、長期間シンナーを吸い続けることになるでしょう。
現在はシンナーを使用しない水性塗料が選ばれる傾向が強いので、わざわざ油性塗料を選ぶ方は少ないかと思いますが、もし使用を考えているならやめておいたほうがいいです。

参考元:厚生労働省「安全帯が「墜落制止用器具」に変わります!」
厚生労働省 大阪労働局・労働基準監督署「健康診断を実施しましょう」

■ダメな理由2:技術が不足している

おすすめしない理由2つ目は、技術不足の懸念です。
せっかく塗っても、2~3年後には剥がれてしまい、DIYの意味がなくなってしまうかもしれません。

・塗料の選定には知識が必要

間違った塗料を選んでしまうと、剥がれてしまうリスクがあります。
塗料にはそれぞれ、塗装するのに適した外壁材、下塗り材と上塗り材との相性があるため、なんでも塗っていいわけではないのです。
たとえば、モルタル外壁はひび割れが起きやすいので、弾性塗料が適していますが、窯業系サイディングには不向きです。窯業系サイディングの施工すると、蓄熱性の高さから膨れや剥がれに発展してしまいます。

・適切な厚みで塗らないと長持ちしない

外壁塗装は下塗りを1回、上塗りを2回以上行わなければなりません。
適切な厚みで塗装を複数回行い、しっかりとした塗膜を一つずつ仕上げるのが特徴です。
しかし、1回の塗装で決められた塗布量を守らないと、塗料の性能が発揮できない可能性があります。
厚塗りしてしまうと均一性がなくてひび割れしやすかったり、薄いと塗料の耐久性が落ちてしまったりするでしょう。

・雨の日に続行してしまうと施工不良に

屋外なので、塗り替え中に雨に降られることもあります。
しかし、小雨だからと続行してしまうと、施工不良になる可能性がぐんと上がることに。
塗料が希釈率以上の水を含むと、膨れや剥がれにつながるので、雨が降ったら直ちに中断しなければなりません。その際はブルーシートで被わなければなりませんが、複数人いないとすぐに覆えず、雨水がかかってしまうでしょう。

■ダメな理由3:コストがかかってしまう

おすすめしない理由の3つ目は、コストがかかるということです。
節約のつもりが、倍近い費用に上ってしまうでしょう。

・道具や材料を買いそろえるのが大変

外壁塗装は塗るだけ、と考えている方もいるかもしれませんが、実はさまざまな作業を行わなければなりません。
まず、外壁の汚れを落とすために高圧洗浄が必要です。ほかに塗る以外の作業なら、塗らない場所を保護するための養生作業や、ひび割れなどの補修作業、金属部分に発生したサビを落とすケレン作業などがあります。
これらを考慮すると、一から道具や材料を用意するには、あまりに大変です。
また、買いそろえたとしても、大量の道具や余った資材の処分に困るかもしれません。

・塗り直しになると、余計に費用がかかる

DIYがうまくいかず、結局2~3年後に塗膜が剥がれてしまうと、再度工事が必要になります。
そうなると、DIYにかかった費用にプラスして工事費がかかってしまうため、節約のはずが裏目に出てしまうでしょう。
また、通常の外壁塗装とは違って、前回の塗装の修正作業が加わることもあるため、相場よりも高めに費用がかかる可能性もあります。

■兵庫県での外壁塗装はスザキペイント株式会社まで!

スザキペイント株式会社は、姫路市にございます外壁塗装・屋根塗装会社です。
国家資格「一級塗装技能士」を保有する職人が施工を担当しますので、仕上がりには自信がございます。
また、ドローンを使用して屋根・外壁の状態を診断するサービスを行っており、写真を見て施工をご判断いただくこともできます。
築10年ほどが経過しておりましたら塗り替えのタイミングですので、ぜひご検討くださいませ。

診断のお申込み・お見積りのご相談はこちら>>

■まとめ

外壁塗装を普通の方が行っても罪に問われることはありませんが、デメリットが多いのでおすすめはできません。
失敗してしまうと、取り戻すのに時間や費用がかかってしまいます。
最悪、命を落としてしまうこともあるので、DIYではなく、地元の塗装店などにお願いするようにしましょう。


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